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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第110章 ◇第百九話◇命懸けのメッセージ【恋の行方編】


「リヴァイ…、はまだ諦めちゃいない…!
 私達が、諦めちゃいけない…!」

リフトから降ろしたテュランを労っていたナナバは、手帳サイズほどの木の板のようなものを手に持ち、驚きを隠せないような顔をしている。

「テュランの鞍に括りつけてあった…!
 私達にー。いや、きっとここで、君を待ってる。」

ナナバは嬉しいのか、不安なのか、よく分からないような表情で、自分が持っていた木の板をリヴァイに渡した。
雨を吸ってズシリと重たいその木の板は、馬車の停留所の看板にそれぞれついてある番号のようだった。
この番号の停留所がどこにあるのかが分かれば、の居場所を探す大きなヒントになる。
自身もそう考えて、テュランの鞍に括りつけたのだろう。
テュランと一緒に帰ってこられなかったということは、何かしらのハプニングが起きているということに違いない。
それでもー。
が数時間前に、必死に生きようとして鞍に括りつけたのが、この木の板なのだと思うと胸が張り裂けそうだった。

『絶対に生きて帰ります。』

そう言って優しく微笑んだが蘇る。
信じていた仲間に裏切られ、天候に嫌われ、それでも、約束を守ろうと必死に生きようとしている。
この木の板は、の叫びだ。
生きているー、生きたいー、そう叫んでいる。

「よくやった。テュラン。
 後は私達に任せてくれ。モブリット!これをー。」
「はい、すぐに調べてきますっ!!」

モブリットが、自身の愛馬に飛び乗り兵舎に戻っていく。
すぐに、すぐに、助けに行くから、生きていてくれー。


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