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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第107章 ◇第百六話◇悪魔の駒【恋の行方編】


巨大樹の森での調査班は、ミケ率いるAチームとナナバ率いるBチームに分かれていて、が所属するのはBチームだった。
Aチームは巨大樹の森の中央で調査を行い、Bチームは巨大樹の周囲の巨人を討伐し、中への侵入を防ぐのが任務だ。
だが、前回の壁外調査の時に巨大樹の森の中に設置していた拠点というのが破壊されていたらしくAチームは昨日までその再建に追われ、最終日の今日漸く調査が開始されることになった。

「眠くなりそうだな。」

静かに過ぎていく時間の中で、精鋭兵の1人が、木の枝の上であぐらをかき、眼下を見下ろす。
Bチームのメンバーは、巨大樹の入口に班毎に配置され、大きな木の枝の上に立ち、通常種を集めていた。
その中に奇行種がいて、巨大樹の森に入っていこうとすれば討伐しなければならないが、そこまで危険な任務ではない。
エルヴィンが、危険だ危険だと言っていたのは、巨大樹の森で巨人の大群が発生した経緯があるからで、今回それが起こらなければ、比較的穏やかな任務に違いなかった。

「ねぇ、、エイクがいないの。
 一緒に探してくれない?」

ジーニーが声をかけると、まるで何かにとりつかれたように眼下の通常種を見下ろしていたが顔を上げた。
今回の作戦に、本当はジーニーやその取りまきが参加する予定はなかった。
理由は簡単、精鋭兵ではないからだ。
それなのに、当然のように精鋭兵の中に入っているが、本当に気に入らない。
しかも、どうしても壁外任務に出たい、経験値を増やしたいと所属する分隊の隊長であるミケに直談判した結果、の監視付きという条件付きで参加を認められてしまった。
プライドはズタズタだ。
怪我が治っていないリヴァイをカラネス区にまで連れてきて、恋人になれたことを見せびらかすところも、本当に嫌な女だ。
でも、友人がいないとなれば、今の自分の班長はなのだから彼女に頼るしかない。
仕方が、ないのだ。

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