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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第105章 ◇第百四話◇愛してるなら信じて【恋の行方編】


xカラネス区の外門前に、愛馬に乗った調査兵団の兵士達が整列する。
任務を任された調査兵だけのため、壁外調査のときのような圧巻さはないが、それでも、英雄を見るような子供たちの瞳が輝かないわけではなかった。

「調査兵団だっ!」
「すげ~なぁ。今から、巨人やっつけてくるんだぜっ!」
「カッコいいなぁ。」

大人たちの間をかいくぐった男の子たちが、少し離れた場所から調査兵団の群れに尊敬の眼差しを送る。
カラネス区外門周辺の巨人はあらかた討伐し終えたと援護班の声が響いた。
さぁ、そろそろ出発だー。

「じゃあ、行ってきますね。」

リヴァイ兵長の腕にそっと触れて、私はニコリと微笑む。
見送りに行くと言ってきかなかったリヴァイ兵長に、最終的にエルヴィン団長が折れた。
本当は骨が完全にくっついていない状態で乗馬はあまり身体によくないらしい。

「おい、テュラン。お前も男だろ。
 ちゃんとコイツを連れて帰って来いよ。
 いつもみてぇな無謀なことしやがったら、削いでやるからな。」

リヴァイ兵長は、テュランにまで命令を出し始めた。
だが、命令された本人は、不満気に鼻を横に振って答える。
無謀なことをするつもりらしい。
それは困った。

「帰ってきたら、たらふく林檎を食わしてやる。」

テュランが嬉しそうに鳴く。
単純な性格で羨ましいくらいだ。 
今度は、リヴァイ兵長は、私の方を見て命令を出した。

「兵長命令だ。生きて帰ってこい。」
「兵長命令ですか?それじゃ、絶対、は無理です。
 努力はしますけど。」
「…恋人からの命令だ。生きて帰ってこい。」
「…どうしよう、恥ずかしい。」
「お前が言わせたんだろうが。」

リヴァイ兵長が眉を顰める。
本当は行かせたくないー。
終始不安そうなリヴァイ兵長の表情は、ずっとそう言っていた。
だから、早く任務を終わらせて、早く帰ってきて、早く安心させてあげたい。

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