【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第50章 ◇第四十九話◇お手伝い【恋の行方編】
「珍しい組み合わせだね。」
声をかけてくれたのは、ナナバさんだった。
「ミケ分隊長に書類を提出しに来たんです。
そしたら、久しぶりにに会えたから、嬉しくて声をかけたところだったんです。ね?」
つい先ほどまでとは打って変わって可愛らしい笑顔を見せる彼女達に、私はなんとか笑顔を返した。
「へ~、そんな風には見えなかったけどね。本当かな、?」
「え?あ、はい、本当ですよ。
久しぶりに会って、少し立ち話をしてただけです。」
ニコリと微笑む私の顔をしばらく訝し気に見ていたナナバさんだったけれど、信じてくれたのかそれ以上は追及されなかった。
これがゲルガーさんなら、全く気付かなかったと思うけれど、ナナバさんは勘が鋭そうで怖い。
だって、私はもう誰にも迷惑をかけたくない。
これは自分の問題で、彼女達とうまくやっていくには私が上手く立ち回らないといけないのだ。
「まぁ、それならいいけど。
ミケ分隊長は緊急会議に行ってるから、書類は私が預かっておくよ。」
ナナバさんにそう言われ、ジーニー達は気乗りしないようではあったが、とりあえずという様子で書類を渡した。
「ナナバさんは会議には参加しないんですか?」
ジーニー達が立ち去ってから、私はナナバさんに訊ねた。
緊急会議にはナナバさんも参加するのかと思っていた。
「必要な書類をリヴァイがまだ提出してなくてね。
さっきと終わらせたっていうから、探しに来たんだよ。」
私も一緒に書類を探すことにして、ナナバさんと一緒にリヴァイ兵長の執務室に戻った。