【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第47章 ◇第四十六話◇おかえり【調査兵団入団編】
「知ってたよ。」
困ったような顔で、私を見たペトラは今ー。
今、何と言ったか。
眉をハの字にしてペトラは続ける。
「いつか、にそんなこと言われるんだろうなって。
だから、驚いてないよ。」
「…気づいて、たの?」
「分かるよ。だって、私達はいつも同じ人を見てたんだもん。」
苦笑いを浮かべるペトラの言葉に、確かにそうかとも思った。
だから、私もペトラの気持ちに気づいたのだから。
それなら、私が嘘をついていることもペトラは知っていたということだ。
もしかして、ペトラの恋を応援するとか言いながら、私はペトラのことを傷つけていたのだろうか。
「ごめん…。」
「謝らなくていいよ。私も嘘吐いたから。」
「え?」
あっけらかんとではないけれど、ずっと心に刺さっていた棘を抜くように、ペトラは私についていた嘘というのを話し出す。
「告白したいから協力してってお願いしたことあるでしょ?」
「うん。」
「告白してフラれたのも、キスをお願いしたのも、アレは本当よ。」
「そっか…。」
「でもそれは、壁外調査前日じゃないの。」
「そうだったんだ…。…え?」
ペトラの話を頭の中で整理して、嘘の内容を飲み込もうとしたけれど無理だった。
混乱する私を見て、ペトラは苦笑いを浮かべた。
「前に、談話室のキッチンにいる私とリヴァイ兵長を見て
がキスしてるって勘違いして、ティーカップ割っちゃったことあるでしょ?
そして、リヴァイ兵長はキスしてないって言って、私はキスしてたって言った。」
「…うん、覚えてるよ。」
それは、ずっと引っかかっていたことだった。でも、考えないようにしていた。
知ってしまったら、自分が傷つく気がして、2人の問題だからと忘れようとしていた。
あのときのことを思い出して、また胸がチクチクと痛みだす。
「あれは、私もリヴァイ兵長も、半分本当で半分嘘ついてる。」
ペトラはそこまで言って、一度言葉を切った。