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【IdentityV】ゲーマーでオタクで何が悪い【第五人格】

第3章 ハンターに会いに行こう。



外に一人で出るのは怖いので、携帯品として置いてあった小刀を府所に入れて、丹精込めて書き留めたクトゥルフの呪文集も持っていく。だってあのハスターがいるくらいだよ?第五人格のモチーフの紋章がヨグソトースなくらいだよ?ほ、ほら、効くってきっと。……うん。

正直ゾンビや、SAN値が削れるような深淵や目玉の数々なんて怖くはない。怖いのは物理攻撃が効かない幽霊とか単に怖がらせてくるお化けとか。
……野蛮思考なんだよな俺。

廊下で偶然にもあったエミリーさんにことの詳細を話すと、心配してくれたが、この荘園のルールで、殺す事は禁じられているらしいので、渋々承諾してくれた。
最悪大怪我してきても俺のせいだしな。

道がみじんこもわからない俺に丁寧に道順を教えてくれ、とても助かった。

エミリーさんに感謝の一礼をして、外へ出る。



ヒュルルルル



「寒い」

枯れ木や、カァカァと鳴くカラスが煽っているように聞こえたので、ムカついて教えられた道へ走り抜けた。


・--・-・--・-・--・-・--・-



……


「あった、ここか」
真逆に位置していた。大きく豪勢な建物。
サバイバーの塔にくらべ豪華さが格段に違うのが目に見えてわかる。
建物自体が大きく、扉も俺の背丈の三倍以上ある。

正直取っ手が頭上なので、身長が届くかも不安。そう、俺は身長160cm。男にしては小さめなのである、誰がチビじゃ。

そりゃあそうだよな。ハスターとかリッパーとかルキノとか、でけぇもんな。

インターホンなんてものはなく、イギリス式ノック用の木の飾りがあるくらい。それも高いので届かない。
正直寒いし早く入りたいのだが、ここで不審者と思われ攻撃されるのも何か違う。

誰か来るのを待つか。いや、もう既に21時を回っていたはず。
この荘園の試合は一日五回。既に五回目は俺が参加した試合で終わっており、試合はない。ということは外に出る用事は無いということ。


あれ?詰みじゃね?

トルコ行進曲\(^o^)/が頭の中で流れる。懐かしいな。

しかしハンターに電話なんて呼び出せる機械もなく、正直本当に詰んだ。

グイグイと身体で押してみるが扉はビクともしない。

ハンターをどうにかして誰でもいいので呼びたい。

……

「あっ」

俺一番の最適解、そして一番の最悪解でもある答えがひとつでてきた。
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