【IdentityV】ゲーマーでオタクで何が悪い【第五人格】
第2章 こんにちはサバイバーの皆さん
食卓に全ての人が集まり、自己紹介をすると何ら今まで接してきた人のように受け入れてくれた。
この人数の名前今の一回で覚えたんだーとか、試合、初めてだったのによくハンターとあんなにチェイスできたよねとか、ノートンの言葉がグサグサ刺さったが気にしない気にしない。武人ですので。で逃れた。我ながらひどい言い訳を見た。
食事が終わり、風呂は男女別れていると聞いたので、自室へ戻り服を取ろうとすると、何故だかあのゴテゴテした着物しか取れなかった。くっそこれが運営の罠か。
渋々その着物をとり、風呂場へ向かう。風呂はそこそこ大きいところらしい。
「あっ」
ノートン「!」
気まづい。正直本当に気まづい。
貴方達が出てくるゲームを第三者視点から遊んでましたとか電波系の何者でもないし。かと言って信じられてしまったらそれはそれで、居た堪れない気持ちになる。だから絶対にバレてしまっては行けないのだが、何故かノートンは根掘り葉掘り痛いところをついてくる。正直辛い。
「……えっと、お、おれ時間ずらしまs「べつに一緒に入ればいいじゃん」ヴっ」
断る理由もないし、ここで断ってもあとがめんどくさい気がしたので渋々風呂場へ。
服を脱ぐと、ノートンが少し驚いたような顔で見てくるので、こちらも驚いた。
「……見て面白いもんじゃないだろ。」
とりあえず恥ずかしい。探鉱者のノートンと比べたら俺のからだなんて貧相だ。いや昔親父と殴り合いとかして怪我したり、巫山戯てサバゲー薄着ゲームとかしてとんでもない傷とかは着いてるけど。歴戦の勇士には程遠い。武人とか言ったけど疑われるのも無理はない。
それでも凝視して黙り込んでしまったので、コチラも返す手だてなく苦笑いしか出ない。
「ノートンは、筋肉とか、羨ましい限りだよ。そのケロイドとか、深くは突っ込まないけど、頑張ってるんだなって思えるし。その……口下手だから続かないけど、とりあえず俺のは見たって面白いもんじゃないんだ。忘れてくれ」
ぁぁあ……我ながら何も出ないこの口を縛り上げたい。
ノートンは酷く驚いた様子で固まっているが、知ったこっちゃない。風呂へ駆け込む。