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弱ペダ短編集

第8章 聖なる夜に(荒北靖友)


「う、嘘だろ」

オレたちは駅の前で立ちすくしている。
周りにはオレたちのようにケータイを片手に立ちすくしている奴らが何人もいる。
どうやら雪の影響で電車が止まってしまっているようだ。
現時点では運転再開の予定はなく、今日中には難しいだろうということだった。
様々な帰り方を調べて見たがどれも全滅。
今日は帰れそうにない。
と、なれば行動は早い方がいいだろう。
オレは寮長に電話をかけ事情を話し、外泊の許可を得た。
そして茉璃の手を引き歩き始める。

「靖友、どこ行くの?」
「決まってんだろ、宿探しだ」
「や、宿!?」

オレは茉璃の手を引いたまま様々なホテルをまわった。
だが同じことを考えている連中が多いようでどこのホテルもいっぱいだ。

「あとはもうここしか…」
「で、でもここって…」

戸惑っている茉璃を引っ張りそのままそのホテルへと入る。
幸いなことに一室だけ空いていたので今日はここに泊まることにした。
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