第2章 壱ノ刻~昇進~
三番隊にも四番隊にも行った。
五番隊には少々行く気が起きなかったが、仕方なく行った。
そして現在六番隊。朽木銀嶺さんとお茶を飲んでいます。
銀「そうか。零番隊に」
「はい。しかし、私で良かったのでしょうか」
銀「寧ろ、お前以外におらん」
「そうですかね?」
ズズッとお茶を飲む。
四大貴族の朽木家。
作法とか色々あるんだろうが、私は気にしない。普通は気にするべきだろう、そうだろう。
でも、面倒じゃん?元々私は更木の出身なんだから作法もクソない。
ふと、目線を横にやる。
「…白哉くんは何時もあんな感じなんですか?」
庭で木刀を振るう“朽木白哉”が見えた。太刀筋といい、もう既に型を成している。
銀「あぁ。毎日のように鍛練を重ねておる」
「ふーん。将来的に隊長になったりしますかね?」
銀「さて、どうじゃろうな」
「……」
銀「懍、白哉の稽古役をしてみるつもりはないか?」
「…何を急に。面倒ですよ」
銀「瀞霊廷の為にも、強い死神を育てておくのが良いじゃろう?」
「それには同意ですが、それこそ銀嶺さんが指南すればいいんじゃないっすか?」
銀「白哉には、より強い者との鍛練が必要じゃ」
「…でも既に、強いと思いますよ?…彼の霊圧は相当なものだ」
銀「お前が強いと言えば、強いのだろうな」
「いやそんな、私の発言を信用しないでくださいよ」
銀「儂はお前を信頼しておる。ならば、きっと白哉は強いのだろう」
いつの間にそんな信頼されていたのか。
だがしかし、白哉くんは強い。既に完成されている…気がする。
風が吹いた。
夜「遊びに来てやったぞ白哉坊」
白「出たな化け猫!」
突如嵐のように現れた夜一さん。
二人の一進一退の攻防の中、夜一さんの手が白哉くんの髪止めを外した。黒髪でサラサラな肩まで架かる長髪は私の目を奪った。
ハーッハッハと夜一さんの笑い声がこだまする。
白「そこを動くなよ、四楓院夜一。今から私の瞬歩で…」
夜「朽木白哉!破れたり!」
瞬歩で何処かに消えていった夜一さんを、白哉くんが追いかけて行った。
「平和っすね」
銀「そうじゃな」
「あの熱くなるのを直せば、更に強くなれると思うんですけどね」
銀「同感じゃな」
私は銀嶺さんとのお茶を楽しんだ。
ふと、白哉くんの将来も興味が出てきた。