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BLEACH~The Thunder God~

第7章 陸ノ刻~荒んだ過去~


数年後―

あの事件は、男たちの退学及び死神許可の剥奪で決着がついた。さすがにその事件のことは、大きく噂になることはなかった。安心して普通の生活を送れているが、ひとつ問題があるとすれば、2人が常に私の傍にいることだった。

京「懍ちゃん…ボクはどうしたらいいんだろう。女の子たちがボクを避けるように過ごしているんだ…。どうすればいいかな…」

「誰それ構わず女の尻を追いかけるその軽薄さを見直したらいいんじゃない?」

浮「それでも裏では、篤く慕われているようだぞ。京楽」

京「裏じゃなくて表で…ねぇ?」

「いや、そこで何故私に同意を求めるんだ」

いつも通りと言えばいつも通りなんだが、何か怪しい動きをしたヤツを発見したら、2人がもの凄い剣幕で相手を威圧したり、流魂街の自社に帰る時も一緒について来てくれるという…。一周回って申し訳ない気持ちになってきた。

「懍さんて、大人っぽさと少女らしさが混ざってカワイイですよね!」
「あの瞳に見つめられたら…俺どうにかなっちまいそうだ」
「神崎さんの舞、木陰からバレないように見てみようかな」
「もしかしたらポロリもあるかもしれないからね!」
「どことなく黄昏た雰囲気…ミステリアスでエロティックだ」
「ちくしょー、俺のモノになんねーかなぁ…」
「いいえ、神崎さんは私のモノです」
「なんなんだあの顔、髪、瞳…犯罪級だろ!」
「マジで俺たちを悶々とさせる容姿だよな。スタイルいいし」
「アナタたちだけじゃなくて、私たちも悶々としてヤバいわよ」
「神崎さん…神崎さん…神崎さん!…ハァハァ」

もはや入学時の悪評はどこへいったのか。まあ、最近は京楽と浮竹のおかげで人と話せるようになったし、割といい雰囲気なんじゃないかな。

その柔らかな雰囲気を作り出しているおかげか、ありがたいことに告白を受けることもあるけど、丁重にお断りしている。告白された次の日は決まって京楽が抱き着いてくる。それを後ろから温かく見守る浮竹。何故かそれが周知の事実で、学友からは『また告白されたのか』と囃される始末。ここ数年で相当印象が変わったランキング1位は、私である自負がある。
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