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BLEACH~The Thunder God~

第5章 肆ノ刻~一時の平和~


「ちょっと…離して下さい!」

マ「五月蝿いと言ったのが聞こえなかったのかネ?もっと強く押さえろ、ネム」

ネ「はい、マユリ様」

私を押さえていた女性死神の胸が顔に掛かってきた。柔らかい…じゃなくて、息が出来ない。死んじゃう!
ふと違和感に気付いた。

(この女性…死神じゃない?)

僅かに霊圧とは違った何かを感じる…。これは…。

「擬似魂魄!?」

胸の間から僅かな隙間を練って、空気を取り込んだ。

マ「…ほう、気付くのかネ?…面白いネ。キミにはもう少し、泳がせていた方が良いかもしれないネ」

これから何かを投擲するであろう時、涅隊長は私を開放してくれた。少し集中して霊圧を検知してみた。どうやら、涅隊長と同じ血液が流れている擬似魂魄らしい。涅ネムと呼ばれたその女性は十二番隊の副隊長を務めているようだ。

死覇装を正し、私は技術開発局から逃げるように立ち去った。



十三番隊舎

浮「いや~、すまない神崎。キミに看病してもらえるとは」

「お身体を大切にして下さい。浮竹隊長」

浮竹隊長の自室に来た。やはり、病気で寝込んでいた。昔から病弱な彼は温厚篤実な性格、そして護廷屈指の人格者。全てを包み込むような父性は、十三番隊の結束が堅い柔らかな雰囲気を作り出した証だろう。

海「隊長~。…おお!懍、久しぶりだな!お前も病気で床に臥せてたって聞いてたが、元気そうで何よりだ」

「志波副隊長…。お久しぶりです。神崎懍、無事療養が終了致しました」

志波海燕は、隊長である浮竹十四郎が臥せがちな為、代わりに十三番隊を取りまとめる好男子。部下に直々に鍛練をする、仲間思いの良い人。

浮「薬か。すまない海燕」

海「あまり無理しないで下さいよ?」

二人の和やかな雰囲気に自然と笑みが溢れる。さっきの十一番隊と十二番隊とはえらい違いだ。やっぱ十三番隊と八番隊が落ち着くなあ。一気に疲れが身体中を巡った。少し休ませてもらおうとした時、志波副隊長が私に声を掛けた。
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