第8章 彼女が大事すぎて
(やっぱり…琉夏ちゃんも…エッチ、したいよね…)
大事に思ってくれてるんだという愛情を感じながら、我慢させてしまっているんだという申し訳無さ。
優しく髪を撫で、彼の腕の中で眠る度に感じていた。
加えてそこにカレンが畳み掛けてくる。
「バンビいい?男の人が我慢するなんてね、女が思うよりも大変なのよ?バンビは、それだけ愛されてるんだよ」
「……」
「怖い?」
「怖くないって言ったら…うそになる、心の準備が…」
「あのね、言葉だけじゃ伝えきれない気持ちを伝えられる素敵な事なんだよ?初めての相手が琉夏くんだなんて、最高に幸せじゃないの!』
「わかってはいる、けど…」
「あ~あ、琉夏くんったら可哀相。彼女に自分の事怖いと思われてるだなんて!』
「そういう訳じゃ…っ」
髪を掻き分けながらズイッと美奈子の目を真っ直ぐに見つめるカレン。
美奈子の胸を人差し指でトンッと小突いた。
「愛する事に限度を自分で作っちゃだめ。」
みよが言う
カレンも続き
「抱かれてごらん。女として彼をもっと好きになるわよ」
「みよ…カレン」
「今よりもっと、可愛いとも愛しいとも思うはずよ……勿論琉夏くんもね?』
「私の事を…?」
「愛して愛される悦びを早く知って。…琉夏くんのどこに怖い所が?」
彼女らの言葉に、美奈子は登下校や学校、
WEST BEACH、デートで楽しむ琉夏を思い浮かべる。
大好きで、大好きな人。
「怖い所なんて…何一つ無いね」
美奈子を見つめる優しい瞳も情熱的な唇も、熱い掌も
琉夏はいつだって美奈子の心を愛しさで満たしていく。
「……だったら、心の準備は出来てるんじゃない?」
みよ、カレンが美奈子を見つめ、優しく微笑む。
「バンビに必要なのは心の準備じゃない」
「…え…?」
「“女は度胸”。これじゃなくて?」
カレンはクスッと微笑むと、
『夜更かしは終わり!寝るよ!』
ぐずるみよを『お肌のために、寝なきゃだめ!』
部屋の灯りを消した。
(“言葉意外に気持ちを伝えられる素敵な事”かぁ…)