第13章 可愛いよ、×××…俺が欲しい?
「ル、ルカくん…!起きてたの?」
そう言って後ろを振り返る美奈子は顔を火照らせ、羞恥から非難の目を琉夏に送る。
それは朝を迎えた今日、一番に見る恋人の顔だ。
美奈子の背後、朝陽を受けて煌めく金髪。
長めの前髪をさらりと瞼に溢しながら、眠りから目覚めた琉夏が悪戯な笑みを浮かべて見せる。
「折角美奈子の温もりを感じていたのに……ダメじゃん。ヒーローから離れてどうするつもりだったの?」
ちゅ、振り向き様の美奈子の唇に触れ合うだけの短いキスを落とした琉夏が、彼女の腰に回していた腕にグッと力を入れて引き寄せる。
それによりそろりと距離を取った肌と肌は今一度重なり、抜き掛けた琉夏自身がまたもや奥深くへと突き刺さった。
「ふ、ぁ…あんっ!ル、ルカくん!あの……っ」
「うん?駄目だよ。まだもう少し美奈子と一つになる喜びを感じていたいしね……俺の腕から逃げないで、お姫様」
「でも、そろそろコウくんたちが来ちゃうんじゃ……」
「大丈夫、コウ達も俺たちの愛し合う一時の邪魔をするような野暮な真似はしない。
(…花椿さんなら、私のバンビに何してるのよ~~٩(๑`^´๑)۶ 言いそうだけど)
だから……」
「…あ、ルカくんっ、動いたら……ゃ!」
「今朝は二人でゆっくり寝坊しよう……美奈子」
忙しない日々のなか甘く蕩ける行為。
清々しい朝の目覚めは起きて早々、額に素肌にと汗を滲ませて絡み合うセックスへと変わり、天に昇っていく真っ白い太陽を横目にベッドの上で腰を揺すり合う。
穏やかな気質に慈愛に満ちた優しい心根、容姿も声も美しい恋人は、絵本の世界さながらの王子様だ。
琉夏本人は「王子様より、ヒーローがいい」と断言するだろうが。
王子様でもありヒーローでもある琉夏。
そんな彼も実は意地悪で意外と悪戯好きだという事を、愛し合う度に思い知らされていくのだった。