第13章 可愛いよ、×××…俺が欲しい?
「……ん……」
窓の向こう、バルコニーに沿って伸びる白樺の枝で、小鳥達が仲睦まじく歌を奏でる。
眠りの深淵にまで射し込む朝の真っ白な陽射しに、微睡む重い瞼を薄らと開いて瞳をしぱしぱと瞬かせた。
「あ…、もう朝……?」
ふっと目覚めた意識、耳にちゅんっと届く可愛らしい鳥のさえずり。
寝起きの気怠さの中、心地好い枕と羽毛にと挟まれる美奈子が、「あと、ちょっと」といざ二度寝に入るべくもぞりと身体を動かした。
その時、美奈子の瞳が弾かれた様に一気にぱちっと見開かれる。
「……っ、?!」
それは下肢の狭間に感じる異物感、自分の物とは違う、また別の誰かの体温。
(そうだ…、確か昨日ルカくんとベッドで……。そのまま寝ちゃったんだ……)
途端に見る見ると頬が赤くなる美奈子。
目覚めて一番に理解した現状に、頬の熱は耳に肌にと伝達してカアッと全身を発熱させた。
見慣れた実家の天井とは違う、見上げた視界に映るのは琉夏がボロ屋をDIYしホワイトとアクアブルーが基調な天井とベッドに白い天蓋をつけたもの。
室内に仄かに香る琉夏の芳香にフリーマーケットの戦利品や琥一からの引っ越し祝いビンテージ品、カレンやミヨからも同棲記念としてもらった調度品の数々は、ここが琉夏と一緒に住む部屋だという事を改めて気付かされる。
ディナーと僅かばかりのデート、そして深く激しい情事とに没頭しながら気付けば朝を迎えていた。
今に至る経緯だ。
(どうしよう、ルカくんのがまだ中に入ってる……)
行為に果て、繋がりを絶つのも惜しいと余韻に浸る琉夏に背後から抱き締められたまま眠りに落ちてしまったのだろう、それは彼も一緒だったのか。