第11章 ボディーガード?番犬?オオカミ?後編
―――と、その時。
二人の会話を遮るように、「~♪」と流れる携帯の着信音。
音を辿れば、それは美奈子の鞄の中から聞こえてくる。
短く途切れた着信音に、どうやら誰かからメールがあったらしい事はわかる。
美奈子はごそごそと鞄に手を潜らせると携帯電話を取り出し、琉夏の目の前で画面を確認した。
だが、そのメールの送信相手に驚きだ。
「あ、ごめん。私の携帯だ。メール?誰からだろ……え、新名くん?」
「え?ニーナ?美奈子、ニーナとメールしてるの……?」
「うん。前に連絡先を聞かれた事があって、それで……。でも全然大したやり取りはしてないんだよ?……あれ、またメール?」
「今度は誰から……」
「あ、コウちゃんから……。今度お前が見たがってたフラワーフェスティバルがあるから、"時間がある時に一緒にどうだ?"って……」
可愛い可愛いお姫様。
お姫様を狙う狼、一匹二匹の比では無い。
「はぁ……。もう、これだから心配なの……!」
「琉夏ちゃん?どうしたの?」
恋をするって偉大な事で、その分大変な思いも沢山とある。
呑気に安心なんて出来やしない。
心配で心配でそわそわするし、目を離した隙に誰かに拐われやしないかってハラハラもする。
次から次へと狼は現れて、皆が皆可愛い可愛いお姫様を狙うのだから、さぁ大変だ。
「ニーナにもコウにも返信しなくていいから!今から二人のとこに行くから、美奈子はそのメールにはノータッチで!」
「今からって……新名くんと、コウちゃんの所に今から行くの?講義は?」
「今日こそちゃんと牽制しとかないと……油断も隙も無いんだからなぁ、も~」
「?」
今日も一日、
彼女を想って奮闘するボディーガード兼番犬のオオカミさんがここに一匹。
お姫様の、その白いいヴェールを脱がせる役目は自分だけの特権だと、数多といる狼退治という名の悪者退治に奔走するのです――――?
ニーナ
「Σ( ˙꒳˙ ;)ビク…なんか寒気するんだけど気のせい?」
コウ
「すげー殺気感じたけど、なんだ?」