第11章 ボディーガード?番犬?オオカミ?後編
とにかく、これ以上琉夏と話し込んでいては、昨日のように女子学生達にきゃあきゃあと取り囲まれるやもしれない。
美奈子は寂しさをきゅっと堪えると、琉夏に今一度手を振った。
「じゃあ、またね琉夏ちゃん。お昼にね」
―――と、次の瞬間。
「琉夏ちゃん……っ!」
ちゅっ、と不意打ちなキスを頬に受け、美奈子がギョッと目を見開た。
琉夏からの白昼堂々のキスに、美奈子は誰かに見られやしなかったかと慌てて周囲を見回す。
「だっ…!駄目だよ、琉夏ちゃんっ。誰かに見られたら大変だから……」
「俺としては、その方が都合がいいんだけどな~。美奈子が俺のだって皆に伝わるでしょ?」
「都合がいいって……」
「マーキングしてみました♪」
「なぁに、それ?」
ルンッと陽気な笑顔を見せる琉夏。
美奈子は「?」と小首を傾げるけれど、彼が言うようにそれは確かにマーキングなのかもしれない。
琉夏からすれば寧ろ、彼女は自分のモノだという主張は必要だ。
どんどん必要だ。
彼女が晴れて自分の奥さんとなるその日まで、悪い狼避けや悪者避けにに、手立ては打てるだけどんどん打っておかないと、と。
「いい?絶対、ぜーったい悪い人にはついて行っちゃダメだからね?」
「悪い人って……いきなりどうしたの?」
「美奈子が可愛いから心配してるの!」
「また、そんな事……。心配してくれるのは嬉しいけど大丈夫だよ?私よりも琉夏ちゃんの方が…」
「俺は別に……」