第11章 ボディーガード?番犬?オオカミ?後編
背中に確と回る優しい腕に抱き締められて、
湯上がりで上気する体温の高い胸板に顔を埋める。
トクトクと刻む心地好い心音にうっとりと酔いしれていたなら、不意に琉夏の腕に力がこもるのがわかった。
「琉夏ちゃん?どうしたの?」
「はぁ……改めて前途多難だなぁと思って」
「何が?」
「んー?美奈子が可愛すぎるから心配って話」
「なぁに?それ…」
「……うん。頑張ろ、俺」
「ええ?ねぇ、何の話してるの?……わっぷ、苦しいよ、琉夏ちゃん…っ…」
ぎゅうっと強く抱き締められて、琉夏の胸板に圧迫された美奈子が、何とか顔の逃げ道を確保して「ぷはっ」と息を吸い込む。
何処と無く甘えてるようにも思えなくもない琉夏に、美奈子はよしよしとその髪を撫でてみた。
「何だかよくわからないけど……あまり無理しないでね?琉夏ちゃんが何かを頑張るっていうなら……私も一緒に頑張るから。ね!」