第11章 ボディーガード?番犬?オオカミ?後編
ベッドから下り、そう言って美奈子が冷蔵庫に向かおうとしたなら、不意に手首をきゅっと掴まれた。
「琉夏ちゃん?」
「気にしな~いの。こんなの怪我の内にも入らないし」
「でも……」
「俺が怪我だって認めてないからいいんだよ。そこは、ほら。男として引けないっていうか」
「?……うん?」
「取り敢えず今はさ、美奈子も快くなったって事で……抱っこしてもいい?」
「え?……きゃっ」
掴まれた手首をクイッと引かれ、引かれた反動で美奈子は琉夏の胸へと凭れ掛かった。
更にその反動で、美奈子を受け止めた琉夏がベッドへと「ボフンッ」と倒れて、そうして気付けば二人して今はベッドに横たわっている。
「もうっ、急に引っ張ったらビックリするよ!」
「ごめんごめん。でも、美奈子ぬくぬくしてて気持ちいいんだもん」
「ぬくぬく?」
「んー、ふにふに?」
「ふにふに……」
「ぷにぷに?」
「そ、そんな事ないでしょっ?!ぷにぷには嫌っ」
「ええ?そこ怒るとこ?俺としては誉め言葉のつもりなんだけど……」
横たわる琉夏の胸の上で顰めっ面を決め込む美奈子。
彼女のぷくっと膨らんだ頬を「えーい♪」と琉夏が人差し指で突く。
ぷにぷにと比喩されて不貞腐れる美奈子も、何だかんだと彼の愛嬌には勝てなくて。
ましてや、半乾きの琉夏の金髪をシーツにの上にふわんと跳ねさせて寝転がる琉夏に、美奈子の胸はきゅうっと愛しさを募らせた。