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ときめきメモリアルGS3 短編

第10章 ボディーガード?番犬?悪いオオカミ?前編



暫く走り去った後、ちらりと背後を振り返る。
どうやら彼女達を上手く撒けたらしい。




「はぁ~……危なかった」




取り敢えずと構内を逃げ惑った末、中庭らしき一角まで辿り着いた琉夏。
木陰のベンチに腰を下ろし、天を仰いで「さて…」と頭を捻る。


美奈子が講義を終えるまでの間、どうやって時間を過ごしたものかと考えていた、その時。




「どうしたの?講義始まっちゃうよ?」




それは紛れもなく美奈子の声。




「え……美奈子?」




不意に背後から美奈子の声が聞こえ、琉夏がパッと振り返った。
そこにはつい今しがた見失ってしまったばかりの美奈子がいる。


美奈子だけじゃない、
美奈子と、見知らぬ男性が一人。




「話があるって……一体どうしたの?何か相談とかかな?」




男性と向かい合って立つ美奈子が首を傾げながら、そう問い掛けている。
対する男性は気恥ずかしそうに頭を数回かしかしと掻いていて、切り出す言葉に突っ掛かっているようだ。

大きな樫の木が一本と、僅かばかりの植え込みがあるのみの開けた中庭。
今更隠れられる場所も無く、琉夏は慌ててベンチに突っ伏すと、背凭れからそろりと顔を覗かせた。




「相談とかじゃなく、俺……お前に言いたい事があるんだ」




二人の様子を息を潜めて窺う琉夏が、ゴクンと生唾を飲み込んだ。


この状況はわかる。
流石にわかる。
当事者じゃなくたってわかる、寧ろ当事者じゃないだけに余計にわかる。
男心レーダーとやらがピコンピコンとヒットを告げて警鐘を鳴らしている。

何処からどう見たって、「告白タイム」ってやつだ。




(やっぱせいちゃんたちだけじゃなかったかー……。美奈子ってば、もしかして結構告白されてたりするのかな……)




悪者探しに赴きはしたが、いざ告白現場を目の当たりにするとズキッとくる。


何が心配かって、これが心配だった。


彼女に好意を寄せる男がいる。
それも日頃、自分の目が行き届かない所にいるという事が一番に。


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