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ドラゴンボール/ラディッツ/地球人ヒロイン

第1章 崩される計画


「お腹、空いてるんですか?」
「半年くらい寝てたからな」
「半年も……?」
「宇宙の移動時間が長いからな。その間は殆ど寝ている」
「そうなんですか」
「その上サイヤ人は大食なんだ」
「大食……じゃぁ、クッキーじゃ足りませんね。何か作ります」
「い、いや、外で適当に……」
「送って頂いたお礼です。そろそろ日が暮れる時間で困っていたので……作っている間にシャワーはどうですか?」
「あ、ああ……」

返事を聞いてルクリアがカップをテーブルに置く
ソファから腰を上げると先程通ったドアに近付いた

「こちらへどうぞ」

声を掛けられ、彼女の側へと歩み寄る
そのまま廊下に出ると3つ並んでいるドアの真ん中で足を止めた

「ここです。脱いだものはそこに入れてください。着替え、出しておきます」
「……分かった」

中に入ると背後でルクリアがドアを閉める
廊下を引き返していく足音を聞きながら洗面台に付いている鏡を見た

「……俺は……何をやっているんだ……」

たまたま視界に入った地球人
しかもかなり年下の女の言う事を聞いてしまっている

「まあ……食料を探す手間が省けたと思えば良いか」

ラディッツはそう呟くと戦闘ジャケットに手を掛けた


膝裏まで届く長い髪を拭きながらリビングに戻る
室内を見回すと、キッチンのテーブルに料理を並べるルクリアの姿が見えた

「……ルクリア」
「あ、ラディッツさん。ご飯もう少しです。ここに座ってください」
「ああ……なあ」
「?」
「この服なんだが……」
「はい。どうかしましたか?」
「尻尾が出ない」
「あ」
「出なくても良いんだが……落ち着かん」
「分かりました」

そう言い、皿を置いて棚の引き出しを開ける
そこからハサミを取り出すとこちらの背後に回りこんだ

「な、何をする!?」
「何って、穴を開けるんですよ。動かないでくださいね」
「わ、分かった……」
「えっと、下着も……ちょっと失礼します」

そう言うと彼女の指先が腰に触れる
ゆっくりと布を切る音がしてルクリアが手を離した

「はい、これでどうですか?」
「む……良し、出た」
「ふふっ、何か可愛いですね。尻尾」
「そうか?……サイヤ人にとっては弱点なんだが……」
「弱点?可愛いのに……あ、ご飯冷める前にどうぞ」
「ああ」
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