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ドラゴンボール/ラディッツ/地球人ヒロイン

第3章 記念写真


「はい、良いですよ」

その言葉に頷き、玄関へと向かう
出しておいたブーツを履くと鍵を開けた
ルクリアを先に出させると静かにドアを閉める
オートロックが掛かる音を聞きながらエレベーターホールに向かった

「ラディッツさん、今からそんな固い表情しないでください」
「えっ……普通だろ?」
「固いですよ。笑って、笑って」

そう言い、ルクリアが頬に指を添えて笑わせようとする
口の端を上げて見せると満足したように再び歩きだした
写真を撮る場所までは歩いて20分程の距離
マンションを出ると目の前の大通りを進んだ
暫く歩いたところでルクリアが看板を見上げる

「ここですね」

そう言い、ガラスのドアを開けて中に入った
戸惑っていると、彼女がこちらを見て入るように促す
5段ある階段を上がって店内に入った
静かな曲が控えめに流されている

「ご予約されていたお客様ですね。こちらへどうぞ」

そう言われ、奥のほうへ案内された
大きな鏡の前でルクリアが足を止めると服装を整える
自分も隣に並ぶと手に持ったままだった軍帽を見た
被ろうとするものの、髪が邪魔して上手くいかない

「あー、髪が長いし固いしで被れん。って言うか……こんなの被った事ないんだよな」
「そうなんですか?髪、纏めたら被れるかも」

ルクリアにそう言われ、頭から手を下ろした
背後に回った彼女が髪を纏めてくれる

「はい、被ってください」

言葉通りに帽子を被ると、ルクリアが手を引くのを感じた
そのまま髪を整えると鏡を見て笑みを浮かべる

「わあ、帽子被ると更に雰囲気変わりますね」
「そうか?……髪、切った方が良いか……いや、そうしたら2度と伸びないし……」
「え?ラディッツさんの髪って伸びないんですか?」
「生まれつきこの長さだ。切っても元の長さまで戻る奴もいるが……俺はどうなるか分からんな」
「不思議ですね……でも、私は好きですよ。ラディッツさんの長い髪」
「……そうか。じゃあ、切らないでおく」

そう言い、上着の裾を払ってカメラが置かれている方へ向かった
白い壁を背景にしてライトが照らされている
1つ置かれた椅子にはルクリアが座るのだろうか

「では、女の方は椅子へ。男の方はその印の所にお立ちください」
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