第3章 記念写真
「?」
「ラディッツさん、格好良いですね」
「な、何だよ、いきなり」
「何か、軍服着てると偉い人みたいに見えます」
「そうか?昇進は望めるって言ってたけど……筆記試験あったからなあ……あれがどうなるか」
「そういえば、今日試験受けて、合格って言われたんですよね。結果が早いような……」
「体力試験の時に妙に驚かれたからな。そのせいだろ」
「あ、そうですね。ラディッツさんなら涼しい顔でやってそうです」
「息を切らせた方が良かったか?他の奴らゼーゼー言ってたんだが……」
「いいえ。体力と力があるから即日で合格を貰ったんだろうし。凄いです」
「ガキの頃に受けた戦闘力測定より簡単だったが……まあ、合格なら良いか」
そう言いながらサーバーからカップに紅茶を注ぐ
彼女のカップにも注ぐとサーバーをトレーに戻した
ミルクを入れる彼女を見ながら自分のカップに砂糖を入れる
「……はあ」
「どうしました?」
「いや……筆記がどうなったか気になるだけだ」
「筆記の結果は時間掛かりますね。えっと……あまり出来なかったんですか?」
「全部書いたが……字を間違ってたら恥ずかしい」
「地球の言葉、すぐに覚えたじゃないですか」
「……だな。それに、体力検査で合格してるから良いか」
「結果はどうやって伝えられるんですか?」
「1週間以内に封書とか言うやつで送ってくる……らしい」
「そうなんですか。ポスト見に行くのが楽しみですね」
「中、見ても良いが……あまり期待するなよ」
「大丈夫ですよ」
そう言い、カップに口をつけるルクリア
彼女にそう言われると不思議と安心感が生まれた
思い返せば特に変な事を書いたとは思えない
あまり気にし過ぎても疲れるだけだ
封書が届くのを待てば良いだろうと思い、自分もカップを手に取る
口をつけようとしたところで教官に言われた事を思い出した