第64章 波乱の最終日
3日間に渡ったこのインターハイの最終ゴールライン。
このラインで全てが決着する。
先ほど聞いたアナウンスによると、現在小野田くんは先頭にいる真波くんを僅差で追いかけているとのことだった。
まさか彼がこの熾烈なトップ争いに混ざっているとは夢にも思わなかった。
きっとこの情報は現在山を走ってきている裕介さんや田所さん、今泉くんにも、救護所で休んでいる金城さん、鳴子くんにも伝わっているだろう。
あの日初めてロードレーサーに乗った小野田くんが、小さな背中だと思っていた小野田くんが、今先頭を独走している真波くんを追っている。
総北みんなの思いを背負って、全力で走っているのだろう。
(初めて裏門坂で見たあの日から、1年生レースで山岳賞をとったあの日から、私はあの子に期待ぜずにはいられないんだ。きっと、裕介さんもそうなんじゃないかな。ね、裕介さん)