第63章 インターハイ2日目
スプリントラインを超えた先にある給水所で中間リザルトの用紙を受け取る。
そのリザルトには上位に京都伏見、箱根学園の名前が連なっている。
その下に総北の名前出てきたものの並んでいる名前は4つ。
リザルトを見る限り、小野田くんは田所さんを回収するために残ったようだかチームとの合流はいまだに果たせていない。
しかし、リザルトを見る限り、田所さんは止まっていない。
小野田くんと一緒に走っている。
(それにこの後は…)
私はそのリザルトに一筋の希望を見た。
給水ポイントを通り過ぎて行く京都伏見、箱根学園の姿を見て皆の焦りが募る。
特に杉元くんの焦り用と行ったら酷いものだ。
「てててててて手嶋さん!チームが疲れてたらどうします!?今からくる総北がもう限界だったら!」
なんて言う始末。
「杉元!信じろ!信じるんだよ!俺たちが今できることは、1mmでも可能性があるならそれを信じて応援することだ!」
純太が怒りを含む声で叫んだ。
『それに、きっと大丈夫だよ。4人で追いつけなくても6人なら…!』
皆がキョトンとした顔で私を見つめる。
『小野田くんは平坦が早くない。現に中間地点をすぎても追いつけてない。でも、この先、ゴールまでの残り40kmは富士山の西側、139号をひたすら走る、緩やかな登りなの。登りの追い上げで小野田くんが追いつかないはずがない!」
私の言葉にみんながハッとしたように笑顔になる。
純太たちの表情がパッと明るくなったその瞬間、向こうに見えてきたのは総北の黄色いジャージだった。
「金城さんがひいてる!金城さんがひいて引き離したんだ!」
「すごい…!」
「チームはまだ生きてる!」
「みんな!」
給水所に入ってきたみんなはまっすぐこちらに手を伸ばす。
私たちもそれに合わせるように並走しボトルと補給食を手渡す。
「金城さん!お願いします!必ず、必ず先頭に追いついてください!」
力一杯のエールを送ると4人は笑顔で走り去って行った。