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蝶と蜘蛛

第63章 インターハイ2日目



テントまで到着すると複数の記者の方々に選手たちは囲まれた。
私たちの横には昨日同着ゴールを果たした箱根学園の皆さんもいる。

みんながわちゃわちゃと取材を受ける中、真剣な顔をした尽八がこちらに歩み寄ってきた。
すると裕介さんはするりと人を避けて私の横へと並ぶ。

「茉璃、昨日はすまなかった。」

尽八は私を見据えると深々と頭を下げた。

『ま、待って尽八!尽八が悪いわけじゃ…!』

尽八は頭を上げると心底安心したような顔をする。
すると、尽八の後ろからは真波くんがヒョコッと顔をのぞかせるとするりと私の元までやってきた。

(ち、近っ!)

「茉璃さん、昨日はすみませんでした。昨日東堂さんから聞きました。茉璃さんって巻島さんと付き合ってたんですね」
『んなっ!?え!?』

真波くんは私の耳元で小さく囁くとパッと体を離す。
裕介さんにも尽八にもその声は聞こえていなかったようで、呆気に取られ固まってしまっている。

「おい真波!茉璃に近づくな!」
「えー、ダメなんですかー?」
「ダメに決まっているだろう!」
『い、いや、その…大丈夫だよ。ちょっと吃驚しただけで…」
「…いや、ダメっショ」

裕介さんのその言葉に私も尽八も目を丸くした。

「こいつは…俺のショ。もう誰かに勘違いとかされるのは、ごめんだ」

私の頭に手を置きそう豪語する裕介さんを見て、尽八は小さく息を吐き笑う。

「あぁ、そうだな。しっかり誤解を解かねばなるまい」

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