第34章 2人きりのクリスマス(巻島目線)
自宅へ着き茉璃を部屋へ案内する。
茉璃がド緊張しているのが目に見えてわかる。
「その、好きなところ座っていいショ。飲み物とってくるショ」
そう言うと俺は一旦自室を後にしキッチンへ向かった。
(ヤベェ…緊張してるあの顔、可愛すぎるショ!!!)
俺は抑えきれない興奮を落ち着かせるように温かな紅茶をカップに入れ深呼吸をした。
(慌てない…慌てない…)
そう自分に言い聞かせながら紅茶を持ち自室へ戻ると床にちょこんと座った茉璃と目が合った。
「ほら、これ飲んだら暖まるショ」
『ありがとうございます』
茉璃はカップに口をつけ、ふぅと一息つく。
しかしまだ緊張が解けないのか少しの沈黙の後、すぐにガサゴソと鞄を漁り始めた。
『あ、あの、そういえばさっきのスノードームと…あとこれ…クリスマスプレゼントです』
そう差し出された可愛くラッピングが施された小箱を俺に差し出す茉璃の顔は真っ赤になっている。
箱を開けるとそこには茉璃が点けているブレスレットと色違いのブレスレットが入っていた。
「ヤベェ…めちゃくちゃ嬉しいショ」
俺はすかさず自身の左手にブレスレットを身につけ眺める。
(茉璃が俺のために選んでくれたってことだよな?ヤベェ顔が勝手にニヤけちまう)
俺はニヤけた顔を隠すように奥のベッドルームへと向かった。