第33章 2人きりのクリスマス
公園を後にして1時間程度たった頃、私たちは自宅の最寄り駅まで帰って来ていた。
(もう終わっちゃうのか…まだ帰りたくないな…)
そんなことを考えていると、巻島さんは顔を真っ赤にしながら頰を人差し指でかく。
「その…まだ時間があればなんだが…うち、こないか?」
『え?』
まさかの巻島さんの提案に思わず聞き返してしまうと巻島さんは少し慌てた様子を見せる。
「あ、嫌ならいいんショ!その…なんだ…もうちょっと一緒にいてぇとか…柄にもねぇこと思っちまってな」
巻島さんのその言葉に嬉しさがこみ上げる。
『私ももうちょっと一緒に居たいと思ってたところです!』
そう答えるとそのまま巻島さんのお宅に向かうこととなった。