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ドラゴンボール/ラディッツ

第11章 一ヶ月の処分(リクエスト)


「……騒がしかったが……何をしていた」
「調味料の味見を。母船には無い変な味とかありましたよ」
「使えるのはあったのか?」
「はい。作り始めましたから、もう少し待っててくださいね」
「ああ」

ベジータがボトルの蓋を開けて口をつける
ミズナがじっとこちらを見ているのに気付いて首を傾げた

「何だ」
「あの、これ味とかしますか?」
「いや。ただの水だ」
「そうですか。良かった」
「……俺に毒見をさせるな」
「ごめんなさい。口の中色んな味がして……これも変な味だったら嫌だなあと。水だったら安心して飲めます」

そう言い、ボトルに口をつけるミズナ

「お前な……」

文句を言い掛けて漂ってきた良い匂いに口を閉じた
更に空腹感が増す匂いに思わず腹を摩る
そんな自分を見てミズナが笑みを浮かべた

「ベジータさんって、本当にラディの料理好きですよね」
「……お前はいきなり何を……」
「だって、ラディの処分が決まった日から食堂じゃなく、厨房に食べに来てたじゃないですか」
「……」
「料理してる間もずーっとラディを見てるし。あ、料理じゃなくて、やっぱりラディの事が……」
「違うと言っただろうが!」
「顔真っ赤ですよ。分かりやすい」

そう言い、口元に手を当てて笑う
言い返そうとした時、戸口からラディッツが顔を覗かせた

「何だ、楽しそうだな」
「楽しくない!……最近、ミズナの性格が悪くないか?」
「性格?……少なくともお前よりは良いと思うぞ」
「……」
「あ、鍋が吹き零れる。飯、もう少し待ってろ」

そう言い残し、再びキッチンの方へ消える
ベジータは溜息を吐くと正面で笑うミズナへ視線を移した
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