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ドラゴンボール/ラディッツ

第11章 一ヶ月の処分(リクエスト)


ほんの少し前までは住人が生活していた街
今は廃墟と化し、ところどころで煙が上がっていた
そんな中をベジータを先頭にミズナ、ラディッツが続いて歩く
比較的被害の少ない場所に来ると不意にベジータが足を止めた

「……ラディッツ」
「ん?」
「何か作れ」
「作れって……何をだよ」
「腹が減った」
「ああ、飯か。確かに……腹減ったな」
「あ、あの家。壁は崩れてるけど中は使えそうだよ」

ミズナの言葉に頷き、壁に開いた穴から家の中に入る
ソファが置いてある部屋を通り抜けるとキッチンに向かった
ここは衝撃で棚から数枚の皿が落ちた程度の被害で済んでいる
周囲を見回すと、箱型の機械を見つけてドアを開けた

「……冷蔵庫か。変な形の物ばかりだが……使えそうだな」
「ラディ、大丈夫そう?」
「材料はな。だが……調味料が……」
「ん~……文字、読めないね。1つずつ確かめる?」
「それしかないだろうな」

棚には様々な形の瓶やポットが置かれている
それを取ると少量を手のひらに出して口に入れた

「……塩か?」
「あま~い、これは砂糖かな」
「……辛いっ。何だコレ……」
「酸っぱい……かな?」
「ぐっ……まずい」
「うえ、変な味~」

顆粒状の物や液体状の物まで全て味見をして使える調味料を探す
最後の調味料をより分けたところでミズナが口元を覆った

「口の中、色んな味がする。……具合悪くなりそう」
「何か飲んでおけ。向こうでベジータと休んでろよ」
「手伝わなくて大丈夫?」
「ああ。……お前、でかい街潰して疲れてるだろ」
「あ……うん。ありがとう」

そう言い、冷蔵庫から飲み物を取り出すとキッチンを出る
見た事の無い野菜や妙な味がする物が多い調味料
あれらを使ってどんな料理を作ってくれるのだろう

(ラディだったら上手に作れるんだろうなあ……)

本当は女である自分がやらなければならない事なのに
そう思いながらソファに座るベジータに近付くと前にあるテーブルにボトルを置いた
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