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ドラゴンボール/ラディッツ

第11章 一ヶ月の処分(リクエスト)


すると休憩用に作られたスペースにラディッツの後姿が見える
近付いて行くと、足音に気付いたのかこちらに顔を向けた

「ミズナ。来たのか」
「ラディ、お疲れ様」
「ああ」

イスに座り、自分を見上げるラディッツ
いつもの戦闘員の服ではなく、白い服を身に着けている
隣に座るように促されてイスに腰を下ろした

「大丈夫?」
「ああ……今日は、指を切ったけどな」
「え?」

驚く自分に、ラディッツが左手を上げてみせる
人差し指に2枚の絆創膏が貼られていた

「うわ、痛そう」
「よそ見してたら切った。侵略の時の怪我に比べたら何とも無い」
「でも、血が滲んでるよ。取り替えないと」
「ん?ああ、まだ血が止まってないな」

そう言い、絆創膏を剥がす
ミズナがテーブルに置いてあった箱からガーゼを取り出すと傷口を拭いてくれた

「消毒するからね」
「……っ……沁みる」
「あ、ごめん。えっと……絆創膏、大きいのないかな」

箱の中をあさり、他の薬品に潰されていた絆創膏を取り出す
そこから幅の広い絆創膏を見つけると剥離紙を剥がした
ラディッツの指にそれを張ると使ったガーゼ等を足元のゴミ箱に入れる

「ね、ラディ。……疲れてない?」
「何だよ、いきなり」
「だって、母船を壊した処分が調理の手伝いなんて……」
「最初は嫌だったけどな。もう慣れた」
「慣れた?」
「何か……料理好きみたいだ、俺」
「そうなんだ。ラディが作るのって美味しいよね」
「そうか?……ところで、お前何か食いに来たんじゃないのか?」
「あ、うん。お腹空いたな~と思って」
「何食いたいんだ?」
「パスタ、食べたい」
「待ってろ。作るから」
「大丈夫?指、まだ血が……」
「ああ。大した事ねえって」

そう言い、飲んでいたグラスを持って席を立った
グラスを洗い場に置くと洗われた寸胴鍋に水を入れる
それをガス台に置いて火を点けると巨大な冷蔵庫に近付いた
ドアを開けようとしたところで廊下から誰かが入って来る
首を回すと、ベジータが戸口に立っているのが見えた
食材を片手にそちらに身体を向ける

「ベジータ、腹減ったのか?」
「……何を作る気だ?」
「ミズナがパスタ食いたいって……お前も食うか?」
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