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ドラゴンボール/ラディッツ

第10章 理由(リクエスト)


「どうし……ぐあっ!」
「ラディッツ、落ち着……っ!」

エリートを表す白いジャケットを着た者に対しても容赦が無かった
戦闘力が3500を越えたところで自分の手に負えないと察した者が逃げ始める
枝分かれする光線が周囲を破壊し、激しい揺れによって非常装置が動いた
耳障りな非常ベルと共に赤いライトが点滅する
バタバタと駆け寄って来る足音が聞こえ、ナッパはそちらを見た

「何の騒ぎだ!皆、落ち着け!」

数人のエリート戦士を連れたザーボンがそう言い放つ
負傷者を助け出している者達が彼の姿を見て安堵の表情を浮かべた
彼は騒ぎの元がラディッツだと分かると、ふっと小さく笑う

「何だ。サルが暴れているだけか」

そう言い、前髪を整えるとゆっくりと近付いて来た
ラディッツは彼の方を見ると取り押さえようとして手足にしがみ付くエリートを無視して右手を上げた
その手の平の前に球体が現れると、狂喜に満ちたような表情で打ち出す
攻撃速度に動体視力が追いつかずに光弾がザーボンの腹部に当たった
衰えぬ速さで壁に叩きつけられて船全体が揺れる

「ザ、ザーボン様!」
「まさかザーボン様まで……不味いぞ!フリーザ様に報告を!」

その言葉にザーボンが連れて来た内の1人が駆け出した
ここからフリーザの部屋まではそう遠くない
轟音が響いている今、スカウターの通信では正確に状況を伝えられなかった
直に彼の部屋まで走ったほうが早いと通路を曲がったところでちょうどこちらへと向かって来ていたフリーザとぶつかりそうになる

「あっ!フリーザ様!」
「騒がしいですね。どうしたというのです」
「それが……またラディッツが暴れ出しまして……」
「またですか。困りましたね」
「はっ……以前に増して凶暴です」
「前よりも、ですか……至急、近くの惑星へ。航行不能になる前に着陸させなさい」
「はっ!それで、あの……ラディッツはどうすれば……」
「私が取り押さえてきます」

そう言い、乗り物を進めて廊下を先へ向かった
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