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ドラゴンボール/ラディッツ

第10章 理由(リクエスト)


「お前を探してたら変な場所に居たから驚いたぞ。まさか料理の趣味があったとはなあ」
「ナッパ……」
「スカウター使えばすぐに探せたんだよな。船を10周くらいしてから思い出したぜ」
「それ……」
「あ?プリンがどうしたんだ?」
「…………」
「何だって?」
「誰が……誰が食って良いって言ったんだよ!」

その言葉と同時に手元にあった泡だて器が飛ぶ
スカウターでも追いかけられない程のスピードで投げられたそれは、見事にナッパの顔を直撃した

「痛っ!てめえ、何……!」

普段ならやり返すところだが、目に入ったラディッツの様子に言葉が詰まる
こちらに向けられたラディッツの手が光るのが見え、慌てて身を翻した
胸に当たる高さをギリギリの距離で光線が走る
熱を感じるそれは明らかに殺傷能力がある攻撃だった

「っ……!」

以前にラディッツが子どもに戻ったときの惨事が脳裏に蘇る
それに、光線が当たった壁はあの時とは比べ物にならない程壊れていた

「……これは……ヤバい!」

壁の中の装置がバチバチと火花を上げるのを見て顔を引きつらせる
背後から近付いて来る殺気を感じ、慌ててその場を避けた
その直後、確実に心臓を狙った光弾が調理室の棚を大破させる

「ら、ラディッツ、落ち着け!」
「問答無用!」

そう言い放つ彼の両手に見入るほど綺麗な色の光の球体が現れた
だがそれが容赦の無い攻撃だと悟ると慌てて廊下に飛び出す
休憩から戻り、入れ替わりに入ろうとした料理人の目の前を光線がかすめた

「ん?……うわっ、熱い!」

熱に驚き、身を引いたところでラディッツが調理室を飛び出す

「ナッパ!戦闘民族が背を向けて逃げても良いと思っているのか!」
「うるせえ!」

身を低くしたり、飛んだりしてラディッツの攻撃をかわす
自分が避けるたびに壁や床、天井が破壊された
爆発音が響いて立て続けに船が揺れる
異変に気付いた戦闘員が集まるが、自分達を見ると呆然として見送るだけだった
周りを巻き込まない為に少しは手を抜くかと思ったが、全くの正反対
スカウターに表示されるラディッツの戦闘力は上がり続けていた
その上、前に立つ戦闘員を邪魔者と判断したのか彼らにまで無差別に攻撃を始めてしまう
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