• テキストサイズ

ドラゴンボール/ラディッツ

第3章 ストレート


ミズナは笑顔を見せるとシャワーの装置に近付いた
この母船のシャワーは部屋の隅にある丸い筒
普段は透けて中が見えているが、人が入ると白く濁る様になっていた
手袋を取り、服を脱ごうとしてラディッツの方を見る
装置とベッドの間には視界を遮る物が何もなかった

「えっと……見られるのは恥ずかしいんだけど……」
「へ?あ、いや、見ない、見ないって!」

スカウターに映るミズナの戦闘力
非戦闘時の数値だったのが上昇するのを見て慌てて窓の方を見る
戦闘力が下がるのを見てホッとしながら見飽きた宇宙を眺めた
シュッと装置のドアが閉まる音を聞くとベッドに寝転がって天井を見る
少しして水が流れる音が微かに耳に届いた
そちらに目を向けると、白く濁る壁の向こうにぼんやりとミズナの身体のラインを見る事が出来る
ふと侵略中に見た彼女の裸体を思い出した

「……綺麗だよなあ……」

整った容姿に女らしい身体のライン
そして柔らかい笑顔は自然と男を惹きつけていた
あの笑顔を自分だけのものに出来たら良いのに
そんな事を考え、ラディッツは目を伏せた


ドアを開けると、ベッドの上に座っているラディッツの姿
こちらを見ないように背を向けてスカウターを弄っていた

「すぐに服、着るからね」
「ああ」

返事を聞きながらバスタオルで身体を拭き、持って来たアンダースーツを身に付ける
着て来た服をバスタオルで包むとラディッツの側に近付いた
肩に掛けたタオルで髪を拭きながら彼の隣に腰を下ろす

「ラディッツはいつまで休みなの?」
「さあな。ああ、お前のポッドが完成するまでじゃないか?」
「あ、そっか。コンビ組んでるもんね」
「ああ……」

そう返事をしてスカウターから手を離すとミズナの方を見る
普段とは違う形の肩を露出したスーツ
白く細い肩に思わず目が釘付けになった
触りたくなる衝動を抑えながらゆっくりと視線を逸らす
何故ミズナは自分の前でこんなに無防備なのだろう
そう思い、あまり見ないようにしていると彼女が腕を摩るように手を動かした

「シャワーの水圧、強いね。痛くない?」
「別に……気持ち良いだろ」
「私には強すぎるよー」
/ 152ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp