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ドラゴンボール/ラディッツ

第15章 王子の子守り・後編


「ミズナ?」
「あ、いえ、何でも……べジータさん、お昼寝はどの部屋が良いですか?」
「どこでも良い。……眠くなってきた」
「じゃあ、ラディと一緒に」
「俺かよ。べジータの隣だと眠れないんだが……」
「私、フリーザ様に報告に行かないと。ラディが行ってくれるんなら私が……」
「!?……分かった。ナッパ、お前も休めよ」
「ああ。さすがに疲れたぜ……」
「ふふ、お疲れ様でした。じゃあ、C地区に行きましょう」

ミズナがそう言い、べジータを抱え直して歩き出した
ナッパが広場のザーボンやドドリアを気にしながらその場を離れる
そんな自分を見てラディッツが口を開いた

「放って置け。エリート様たちなら自力で医療室に行くだろう」

視界の端でザーボンが倒れたのを見て僅かに笑みを浮かべると前を歩くミズナに視線を移す
船内での仕事は楽だが、単調な作業のせいで眠気を感じていた
重い瞼を擦りながら居住区へと向かうとナッパの部屋の前で彼と別れる
以前世話をしていたとは言っても、以前にも増して言うことを聞かないべジータの相手は疲れたのだろう
彼は大きな欠伸をしながら部屋の中に消えた
ドアが閉まるのを見てから自室へと足を向け、スカウターを弄る
耳元で小さな音が鳴るのと同時にドアが開きミズナが室内に入った
腕に抱えていたべジータをベッドに下ろすとこちらに顔を向ける

「フリーザ様に報告したら戻ってくるね」
「ああ」
「べジータさん。お行儀良く寝てくださいよ」
「寝ているあいだのことはどうしようもない」
「そうですけど……べジータさんの寝相の悪さでラディがボロボロです」

彼女の言葉に、べジータがこちらに視線を向けた
顔や腕に残る痣を見て彼が口を尖らせる

「好きでねぞうが悪いわけじゃない」

それを聞いてミズナが笑いながら頷き、べジータのジャケットを脱がせた
ベッドの横の棚にそれを置くとこちらに近付いてくる

「じゃあ、お願いね。戻ってきたら私も並んで寝ようかな」
「殴られるぞ」
「顔に枕乗せて防御してみるよ。報告、行ってくるね」

彼女が自分の横をすり抜けて廊下に出るのを見てラディッツはベッドに近付いた
ジャケットを脱いで棚に置くとベッドに片膝を乗せる
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