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ドラゴンボール/ラディッツ

第12章 二つのポッド


先程ベジータが座ってた座席と装置の間に座る
かなり窮屈な体勢になるが仕方が無い
そう思いながらハッチを閉めると脇腹のあたりに装置の角が食い込んだ

「これは……痛い」
「我慢しろ」

ベジータがそう言うのと同時にこちらの腹部に足を置く
足の置き場が無いのだからこれは仕方が無いか
そう思っていると、ミズナが心配そうにこちらを見た

「大丈夫?場所、変わる?」
「良いって。どうせ寝るんだし」

返事をしながら片手で装置を弄る
ハッチがロックされ、航路の入力画面に切り替わった
帰還コードを打ち込むと母船に着くまでの距離と日数が表示される
それを見てミズナが目を瞬いた

「あ、1ヵ月半になってる……母船、移動したみたい」
「仕方ないさ。カウント始まるぞ」

パネルに表示される10カウント
離陸の時にはかなりの重力が掛かる
身構えていると数字が0に切り替わり、ポッド全体が揺れた
それとほぼ同時にラディッツが声を上げる

「い、いたたたたたっ!」
「ラディ?」
「装置が食い込む!それにベジータの足が重い!」

それを聞いて横座りの体勢でベジータの両膝の下に手を入れると引き上げた
すると多少は楽になったのか、ラディッツの表情が少し変わる
少しして星の引力から抜け出すとベジータの足から手を離した

「大丈夫?」
「ああ……痛かった」
「やっぱり場所変わろうよ。私なら装置に触らないで座れるだろうし」
「変わるって……俺がベジータの膝に?」
「うん。硬いけど床よりは柔らかいよ」
「何故男を膝に乗せなければならん」
「我慢してくださいよ。緊急事態なんですから」

そう言いながら狭いポッド内でラディッツを立たせる
立つといっても腰と膝をかなり曲げていなければならなかった
彼と入れ替わるようにして座席の下に腰を下ろす
ベジータが何か言い掛けたところで彼の腰に巻かれた尻尾を掴んだ
それを思い切り引っ張るとベジータが腰を浮かせるのと同時にラディッツを押す
彼が座席に座るのを見ると尻尾を離して膝にべジータを座らせた
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