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ドラゴンボール/ラディッツ

第2章 距離


軽い振動を感じ、ポッドが惑星に着陸する
ハッチがゆっくりと開くのと同時に外の風が流れ込んだ
座席から腰を上げると外に出て大きく身体を伸ばす

「ん~、やっぱりポッドって狭いなあ……」

そう呟いて周りを見回した
静かな山の中腹
少し離れた所に2つのポッドが着陸していた
1つはハッチが開き、乗っていた人は周囲を見回している
ミズナは開いていないほうのポッドに近付くと中を覗いた

「ラディッツ~?……あ、寝てる」
「叩き起こせ」
「はい」

ハッチを外から開けて気持ち良さそうに眠るラディッツの頬を突く
だがポリポリとその部分を掻くだけで起きる気配はなかった

「ラディッツ、着いたよ。起きて~」
「………」
「もお、起きないとベジータさんが……」
「退けろ」

言葉の途中でベジータに声をかけられて後ろに下がる
次の瞬間、鈍い音が聞こえた

「いっ、痛~~っ!」
「いつまで寝ている気だ」
「?……あ、着いてたのか……ミズナ、声かけてくれよ」
「かけたよ。でも起きなかったじゃない」
「……そうか?」
「うん」

そんな話をしているとベジータがラディッツから離れてスカウターのスイッチを押す
それを見てミズナも同じ操作をした
すると表示部分にこの星にある街の位置が映し出される

「結構大きい星ですね。時間かかりそう」
「3日で終わらせるぞ」
「はい」
「俺は北側に行く。他は好きにしろ」
「分かりました」

北の空へと飛び立つベジータを見送り、ラディッツの方に視線を移す
彼はベジータに殴られた頭を摩りながらスカウターを弄っていた

「北側って……街が多いのか」
「うん。私は西の方に行って終わったら南の方に回るよ」
「じゃぁ、東に行く」

その言葉に頷いて西の空を見た
気が進まないがフリーザの命令には逆らえない
ミズナは風に背を押されるようにして空へと舞い上がった
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