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ドラゴンボール/ラディッツ

第2章 距離


ベッドに横になって薄い板に映し出される文字を読む
前回の侵略から戻って来てから5日
出撃命令は出ず、のんびりと過ごすことが出来た
文字を追い続けていた目に疲れを感じ、ブックパネルの電源を切って窓際に置く

「う~ん……ふう」

大きく身体を伸ばしてぼんやりと天井を見た
呼び出されないのは良いが、母船が移動中だと自由に外に出ることも出来ない
暇つぶしの読書も目が疲れて続けられそうに無かった
何をしようかと考えていると、スカウターがピッと小さく音を立てる
表示パネルに流れる文字は自分への出撃命令
ミズナは起き上がると強化ブーツを履いた
シャワー装置の中に入って軽く身嗜みを整えてから廊下に出る
発着室の方へと歩き出すと、背後でドアが開く音が聞こえた

「ミズナ」

声を掛けられてそちらを見る
するとベジータがドアの前に立っていた

「ベジータさん。もしかして命令が出ましたか?」
「お前もか」
「はい。同じ星への侵略ですね」
「だろうな」

ベジータが隣に並ぶのを待ち、ミズナも歩き出す
1階へと下りるムービングウォークへと近づいた時、前方のドアが開いてラディッツが出てきた

「あ、ラディッツ」
「出撃か?」
「うん」
「奇遇だな。俺もだ」
「え?」
「……3人か」
「3人って……べジータもか?」
「うん。行儀良くしないと痛い目に会うよ~」

悪戯っぽく笑いながら言うミズナ
だが、その言葉は冗談には聞こえなかった
痛い目に会うのなら幸運
一歩間違えばこの世に別れを告げることになるだろう

(……ベジータの言う事には逆らわない方が良いな……)

ラディッツはそう思い、内心溜息をつくと発着室へと向かった
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