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秋は読書ってよくいうよね。

第4章 廃れた公園と俺


それから数日後のことだ。
今日は家から徒歩で30分の、廃れた団地の廃れた公園。寧ろ廃墟の団地じゃないの。と思われる団地の前にある小さな、赤茶色に所々錆びかけたブランコと塗装が剥げかけたすべり台とベンチがある。誰も寄り付く奴なんていない公園。ホームレスすらここはいない。俺がガキの頃は、大人や子供達が幽霊がでるから危ないし怖くて危険な場所だって噂されてた。けど、俺は時々ここの公園に訪れることが子供の頃から多々あった。初めてここに訪れた時は、あー…。確か…当時小学6年。俺も子供なりに頑張ってたし、よくやってたほう、それで人間関係ってやつに疲れて、全部嫌になって、自分のこともどーでもよく思えて、とにかく1人になりたかった。

そんな時に、
俺はこの場所に訪れた。
誰も知らない場所で、1人になりたくて…。
廃れた公園は、怖い場所だって噂では聞いてたけど、俺は嫌な場所には感じなかったし。俺のすでに荒み始めていたココロにはぴったりの落ち着く場所だった。

ペンキの剥げかけたベンチにランドセルを下ろして、昼寝したりベンチに寝転んで読書したり、時には野良猫に遭遇したさいには一緒に日向ぼっこして過ごしたり、たまらなくココロが疲れてしまっていた日は、ただひたすらぼーっと空を眺めて時間を過ごしたりしていた。


因みに俺が過ごした中で、今まで幽霊はでなかった。

だから安心してよ。

大丈夫。

危険な場所なんかじゃ全然ないから。



で、君にこの場所を話して知ってもらった理由を今から教えるよ。実話、俺は廃墟や壊れかけたものに、どうやら安心感や癒しを感じる部分が俺の中にあるらしい。だから、この場所はお気に入りの場所なんだよ。誰にも教えてない。松野一松の秘密の場所。

君は俺にとって特別な人だから教えたんだ…。



ねぇ、どう思った?

こんな俺を。

ひいてないよね?君は。


大丈夫、素直な感想言っていいよ。

君なら何言っても許されるから…俺に。
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