第2章 見知らぬ世界と出会い
見ると砂漠の一点でやけにルフがざわめいていた。そこに、一際白い少女を見つけた。
少女は白に埋もれるように倒れていた。
胸までの長さがある髪は白く、肌も白い。おまけに少女が纏っている服まで白くて、ルフの異常に気づかなければ見つけることは不可能だっただろう。
キャラバンも通らないような砂漠のど真ん中にどのような理由で倒れているのか、興味がわいた。シンドリアに行こうかと考えていたが、もともと目的があるわけではない。強いて言うなら暇つぶしだが、退屈を紛らわせるなら何だっていいのだ。
地上に降り、倒れている少女の側に立つ。少女の歳は十代半ばというところだろう。自分とそんなに変わらないが、一つ二つ少女の方が下かと見当をつけた。
そうしていると、少女の睫毛がふるりと震えた。
瞼が持ち上がり、少女の瞳が現れる。その様子に睫毛まで白いんだなと思った。そして、息をのむ。
現れた瞳は碧。青とも緑ともいえないその色に目を奪われた。
どんな宝玉をもってしても言い表すことができない。例えるならそれは海の色だった。
綺麗だと、らしくもなく思った。