第4章 修行と迷宮
そういえば、天上天下とか何様俺様とかって死語なんだろうか?
《前》の世界でも、流行などには疎かったからよくわからないんだよな。と、現実逃避していたが、ジュダルが二個目の林檎を食べ終わったのを見て意識を戻した。
「まーいい反応になったんじゃねぇの?」
「あれだけ奇襲かけられて反応できなかったら人生終わってる」
「アハ、それ言えてる!」
そう言ってジュダルは笑い出した。私には何が可笑しいのかサッパリだ。いや、人のことは言えないのだが。
ジュダルに拾われて、私はこの世界のことを教えてもらった。言葉は通じているが使われている文字はまったくわからなかったし、行くべき所もなければ身を守る術もない。
そんな私にジュダルは文字を教え、戦い方を叩き込み、迷宮へと導いた。
教えてくれたといっても、そんなに親切なものではなく、一通り読みを教えられて放り出されただけだったが。おまけにトラン語とかいうトラン民族の言葉と文字まで覚えさせられた。