第3章 新しい生活
話が逸れたが、要は眠い。俺だってもちろん眠い。
こんな時間に帰ったって、煌帝国に着くのは明け方だ。夜中絨毯を飛ばし続けなきゃいけないなんてどんな罰ゲームだ。労力の無駄だ。
となれば、俺もここで寝ることになるのだが、生憎寝台はひとつだけ。すでに眠気がMAXに達したルシアは寝台に潜り込んでいた。
そこで俺は遊びを思いついた。
ルシアが寝る体勢にあるのを気にせず、寝台に上がる。寝台はふたり分の体重でギシッと軋んだ音を立てた。
寝れれば十分だろうと思って買った寝台だ。当然一人用である。少し動く度にギシギシと鳴った。
それが不愉快だったのだろう。ルシアは眉をしかめて身を軽く捻る。それを無視して俺はルシアの腰に手を回した。
ぴったりと体を密着させて、首に顔をうずめる。ついでに足も絡めてやる。ルシアの体は温かくて、俺の冷たい体にまで熱が伝わってきた。
俺の足が冷たかったのか、逃げ出そうとする体をしっかり押さえつける。そしてルシアの耳に口を寄せ、ふっと息を吐いた。
それを感じたのか、体がびくんと震える。
俺はそれにニヤッと口をつり上げて囁いた。
「男と女がふたり、寝台の上ですることなんて決まってるだろ?」
後ろから抱き込む手に力を入れる。