第22章 余多門1
美奈子の部屋に通され、適当に座って?と言われ座った琉夏。
「救急箱とってくるから、大人しくね?」
「え~下着は何番目の引き出し?」(・∀・)ニヤニヤ
「もうε٩(。•ˇ₃ˇ•。)۶з琉夏くんっ!引き出し開けたらダメだからねっ!」
階段をリズムよく降りていった。
一人残された琉夏は、美奈子の部屋をぐるり見回す。
「あいつらしい部屋…」
白とピンクを基調とかした家具、
部屋の匂いは美奈子に包まれているような感覚になる琉夏。
ふと、飾ってある写真に目が止まる。
「お前は、あの頃のままだよ。
純粋で真っ直ぐ、人の気持ちは敏感なくせに自分は鈍感だし…」
お待たせと急いで救急箱を持って戻ってきた美奈子
「逃げないから、大丈夫だよ。」
琉夏のとなりに座り
水の張った洗面器に綺麗なタオルをつけしぼり
唇、手など汚れを落としていく
「もう…どうしてケンカなんか。」
「そりゃあ、ほら
悪者はやっつけないと。
ヒーローとして?」
消毒薬を付けた綿球をピンセットで掴み
傷口まわりにちょんちょんつけていく。
「また、すぐふざける……
本当に怖かったのに。」
「お前に、あんなとこ見せたくなかった。ホントは逃げてほしかった…お前があいつらにつかまったとき…俺……」
悲しい琉夏の瞳…
「…琉夏くん」
「けど、途中でやめてーって大きい声聞こえてあいつらもビビってたわ。」
「…こっちこそ琉夏くんがいて助かったよ。助けてくれてありがとう。ヒーローさん^^*」
ペタっと絆創膏を貼り満足そうな美奈子
「手当て完了です♪」
「ねえ、おばさんは?」
「今日は、パパとディナーらしくいないよ?
どうかした?」
琉夏は大きくため息をつく
怪我の手当てとはいえ、両親不在
大好きな美奈子の部屋で二人きりーーー
「なあ、この部屋に入った男って誰?」
「え?パパと珪くんぐらいだよ?あと琉夏くんかな。」
「こんなことした男は俺がはじめて?」
言い終わると同時に
ベッドに押し倒された美奈子
自分の上に琉夏が乗っており、天井が見える。