【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第18章 終わりの先
海軍を出てから、数日がたった。世界に渡る新聞には新たな手配書があり、海軍の中で起きた事件が大きく取り上げれていた。
【海軍中将を殺害ッ! 元中将、懸賞金アップ!!】
【個人の恨みで殺害か!】
【元中将、白ひげに加入ッ!】
【七武海の会議で起きた殺害…真相はッ!!】
【ポートガス・D・アン
DEAD or ALIVE 700.000.000B】
海軍には記者が押し掛けている状態で、センゴクさんの頭を抱えている様子が浮かんだ。
『真相なんて闇に葬られて仕舞えばいい…』
私は後悔はしてない。たとえその手が血に塗れようとも。
『さ、全てが終わった。これで満足ッ!』
クーとニュースクーが降りてきて、新聞を買えと言ってきた。
『もう…仕方ないなァ…』
首にかけられていた小銭入れにチャリンとお金を入れ、新聞を一部貰う。クーとまた鳴き、空に飛んでいった。久しぶりに目を通す新聞には、見知った顔が写っていた。それもすごく笑顔で。
『エース…』
【火拳のエース、海峡のジンベイ 5日間の攻防】
【ポートガス・D・エース 白ひげ加入か!!】
どうやら、いつの間にか海に出ていた自身の双子の兄が写っていた。そこには火拳の通り名…悪魔の実のことが書かれていた。
『そっか…私と同じ歳なら、17歳で海に出てたんだね。あれ…そういえば火拳ってどこかで。』
先日の島での出来事を思い出していた。そういえば食い逃げの犯人がどうとか言ってたな…まさか…ね。
『ま、いっか。生きてればどこかで会えるよね。でも、私結構前に拒否されてたのか。』
自分で言っておいてなんだけど…すごく落ち込む。それより、親父様のところに戻ろうか。
持っていた子電伝虫に番号を入れる。
プルプルプル ガチャ[はーい、こちら白ひげサッチでーす。]
『あ、間違いました。[ぇ、あちょっ!!]ガチャン』
なんだあの甲高い声は…あと、なぜ出た。もう一度同じ番号でコールをかけると、次は違う人の様で声が低かった。
[グララララッ!アンかァ?]
『親父様ッ!! ご無沙汰してます!!』
[そんなに離れてねェだろうが、グララ]
『そうですか?』
電話の向こうではみんなの笑い声が響いていた。
[おめェ、とんでもねェことをしたなァ。]
『…ダメでしたか?』
[いや、かまわねェ]