【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第15章 バレる素性
『あ、ははは…』
肩を掴まれて後ろ向くと…そこにはすごい満面の笑顔でパイナッ「今なんか失礼なこと思ったかよい?」…不死鳥のマルコが船に乗っていた。
「まだまだ聞きたいことは山ほどあるんだよい。さァ話してもらうよい、事の真実ってやつを。」
『…今は話さなくても支障ないと思いますが。』
「気になることはとことん追求するたちでよい。だから…まぁ船に来てもらうよい」
不死鳥が船に紐のようなモノをくくりつけていた。
『え?』
「おい、お前らーー!!! ひけよーい!!!」
ギシギシと船は離れて行っていたはずのモビーディック号に近づいていた。
「おいおい、能力使って変なことしようとすんなよい?俺らだって、敵意があるわけじゃねェんだ。」
こちらに向けられている銃や剣、どう見ても敵意があるようにしか見えない。
「悪いねい、若ェ連中だ。多めに見てやってくれよい。」
船はどんどん近づいて行く、いかついお兄さんたちがこちらをじっと見ていた。が、私だって伊達に海軍で中将をしていたわけじゃない。覇気を飛ばし銃を向けていた奴らを気絶させた。
「おいおい、気が短ェよい。」
『私、物騒なもの向けられるなんて嫌なので。』
「自然系の力だろい? 普通の攻撃は効かないだろい?」
『もう…油断はしません。あんなことになるのは懲り懲りだ。』
この気持ち、思いは忘れてはいけない。
「…まァいい。上がれよい…親父が待ってる。」
マルコは船から降りてきた梯子を指差すと自分は先々と登って行ってしまった。
『どれだけ信用されてるのか…全く。』
仕方なしに縄梯子に足をかけて、上を登って行く。
登り切ったそこにはまだ気絶をしているもの、睨みをきかせている隊長たち、そして堂々と真ん中に居座る船長…白ひげ。
「やっと帰ってきたかァ…この放浪娘が。グララッ」
『いえ、娘ではないです。』
「そこか…え、突っ込みどころそこなの?!」
「うるせェよい、サッチ」
「親父!!そいつに何の用があるんだ!」
「そうだ!元海軍だッ!!敵かもしれねぇ!」
下っ端君たちは順々に起き上がっているようで口々に私に対する危険度を白ひげさんに言っていた。
『危険…ですか。』
「グララララッ!! おめェらは黙ってろッ!!俺ァ、こいつに話があんだよ。」
白ひげはその一言で全ての船員を黙らせた。これが船長の力…。