【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第11章 正義とは
「ここが資料庫です。また何かあれば俺に!言ってください!」
『ええ…ありがとう。』
すごく俺にを強調してたような気がする。
資料庫に入り、それらしき資料を手に取ってパラパラと目を通していく。
『これじゃない… こんな所にはやっぱり置かないか。』
部屋から出ようとした時…部屋の隅に〔立ち入り禁止〕と書かれた大きな紙が貼ってある部屋があった。鍵は頑丈にされているようで、とてもじゃないが開かないだろう。
『ま、普通の海兵の話ならね。』
パシャンと体を水に変え、扉の隙間から中に入った。
『ふう…ここはと…』
一冊手に取って見てみるとそこにはおびただしいお金の文字。
『なるほど…金融関係についておいてあるのね。
食費に設備費に…人件費…ん、ここ。なにこれ。』
そこにはドクロのマークが刻まれており、ドーローレスと隣に書いてあった。
『いや、流石に分かり易すぎるでしょ。ドーローレスと言えば最近出てきた海賊ね…にしてもこんなに大事に書いて残してあるだなんて…おふざけも大概にして欲しいわ。』
カシャと映像電伝虫で賄賂について書かれているページを撮っていった。最後のページにはなんと〔俺のお小遣い〕とふざけた文言で書かれていた横領部分もあったのでその部分も撮った。
『よし、証拠は1つ手に入れた。』
再び体を水に変えて、外に出た。
「アン中将ッ!」
『ラック軍曹…終わった?』
「はい! 黒電伝虫を各部屋に、他は情報を取りに行ってます。」
『ありがとう。じゃあ、私は街で海賊の場所を探してくるわ。』
「そ、それは俺が!」
『いえいいのよ。危ないかもしれないし。』
「だからこそ、俺が行くんです!」
『わかった、じゃあ手分けして探しましょう。』
ラック軍曹は服を着替えるために部屋に戻った。
「ふっ…証拠はあったのか?」
廊下を歩いていると、声をかけられた。いや、かけられたというより…聞こえるように話したって所かな。
『どちら様ですか?』
顔に見覚えはないはず…しかし気になる、その鳩。
どうしてここにいるんだろうか。
「俺のことはいい。お前は本部から来た中将だな。」
『ええ…あなたが元帥に報告した人?』
「報告か…俺は忠告しただけだ。このままじゃ海軍は終わるかもなァってな。勘違いするな」
『そうですか…で何かご用でしたか?』