【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第11章 正義とは
ん、鳩…鳩…何処かで見たことが…。あっ! 元帥の部屋に来てた
『ロブ・ルッチさんですね。CP9がなぜここに?』
「知っていたのか…流石だな。俺はたまたま造船技師として派遣されただけだ。」
『そうですか…では失礼します。』
「まぁ、待て…お前をこちら側に引き入れたい。大海の天使」
『え?』
「お前のような能力者があのような所にいるのはもったいない。俺とこい。」
『は? ふざけるのいい加減にして』
払おうとした手をパシッと掴まれる。
「俺は本気だ。お前が欲しい。」
『……貴方、それ演技でしょ。』
「……やはり、お前にはこちら側がぴったりだ。お前はいつか、そこの場所に立てなくなる。いいか?その時にこちらはこい。俺はいつでも待っている。」
そういうと、ロブ・ルッチは消えていった。
『何、預言者のつもり? はッ…笑わせないで。』
私はこの時、気付かなかったのだ。ロブ・ルッチは確たる証拠を持ってこの話をしていたことに。そして、その準備は私が来た時から始まっていたことに。
「遅いですよ、アン中将!」
『ごめんなさい? 野暮用があって。』
「では、手分けして行きましょう。」
『ラック軍曹、何か見つけたらすぐ報告してね。』
「もちろんです。」
2人は街に入る前に分かれ、私は西側から攻めていくことにした。
街には海軍も海賊もいる様子はなく、先ほどに比べて空気は幾分も柔らかだ。
『どうしてさっきはあんな…』
「お、姉ちゃん! 考えごとか! そんなときにゃおれの魚を食えば迷わなくなるぜ!!」
「いやいや、おれの果物だ!」
「あんた綺麗だね、どうだい?うちで服でも!」
『いや、わたしは…結構です。』
「そう言わずにみてってくれよ!」
「ほら、この真珠なんて合うんじゃない?」
『いや…あの…本当に大丈夫です。それより、酒場はない?』
「あぁ! なんだ腹減ってんのかい? それなら、そこの角の酒場に行きなよ! あそこの飯は旨いんだ!」
『そうなんですか? ありがとう!』
言われた通りに歩いていると、少し小汚い店が見えた。
『〔true or lie〕…真実か嘘か…ね。変な名前。』
カランと扉を開けると、ガタイのいい店主が落ち着いた声でいらっしゃいと迎えてくれた。
『じゃあ、おすすめのランチを1つ』