【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第5章 巨大な白鯨
『こんばんわ、エドワード・ニューゲートさん』
白い鯨の背中に降り立つ…あまりの広さに自身の船が少し手狭に思えてくる。
「グララララ…誰だ、小娘。」
『ポートガス・D・アンと言います。一度、おじいちゃんが言っていたあなたに会ってみたかった。』
「おじいちゃん? 誰だァ、そいつァ」
『モンキー・D・ガープ…ってご存知でしょう?』
「あぁ…小娘、あいつの孫か……いや、違うな。お前は…あいつの子供だろう…」
『…あいつって誰ですか?』
「そいつァ…お前がよく知ってんじゃねェのか。」
白ひげと呼ばれる彼は身体中にチューブがついており痛々しい姿…なのに、酒を片手にこの威圧感を持つ。
彼が…伝説の海賊、白ひげ…
私の父を知っており、共に競い合った人。
「何か言いたそうだなァ、グララララッ!」
『どうしてご存知なんですか、私の父…秘密のはずなんですが。』
「そらァ…「親父ーー、帰ったz…な、な、なんでここに可愛い子ちゃんがァあーーー!!」うるせェ野郎だ、サッチ。」
リーゼントの人がすごくこちらをみている。この人、さっき不死鳥の後ろにいた人。
「でもよ。親父!!!! なんでこの船に海軍が!」
「グララララッ!!!俺に会いに来たんだとよ」
「なんだそら!!!」
『賑やかな海賊なんですね…またそのうち会うかもしれませんね。』
白い鯨の淵に立つと、そのまま海に降りた。
「お、おいッ!!」
ミズミズの実の力はもうバレているだろう。
だから、もう使ったところで問題ない。
『大丈夫ですよ、私は能力者なので。
またお会いしましょう、白ひげ海賊団の皆さん。』
Side.Marco
海の上をスタスタ歩くその姿はとても海岸には見えない。
白い服を着て、笑顔で海を進んでいくその姿は、まさしく…
「…大海の天使だねい」
「帰って来てたのかァ? このはな垂れ小僧ども。」
「あぁ、ただいま戻ったよい。敵は縛って海軍の駐屯地に置いて来たよい」
「おお、そうか、野郎どもォ!!!今夜は宴だァ」
「「「おおぉぉおお!!」」」
モビーの甲板に喜びの雄叫びが湧き上がり、そのまま、勝利の宴会へと変わって行ったのだ。その暗闇に紛れ、俺は翼を羽ばたかせた。