【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第46章 探していた答え
なんとか傘下の船に全員が乗れた。今回の戦争で多く倒れた者もおり、その死体は海軍にて処理されたとのことだった。なので、船から海に向けて花を送った。
『ありがとう…みんな』
「すまねぇ…俺、お前らの分まで生きるからな」
「グララララ…よくやった…息子達よ」
一本、また一本と花は海へと流されていく。これが私たちなりの葬式だった。グズッと誰かの鼻を啜る音がし、また誰かの泣き声が小さく響いた。
程なくして葬式も終わり、次の問題に移行した。
「船だねい」
「船だな。」
「モビーの大きさだよな」
『どうしよっか…』
そう、船…いつまでも本船がないのは困る。
「グララララ…ガレーラの奴らに連絡しとけェ。モビーと同じ船を作れッてなァ」
『それでも一年はかかるんじゃない?』
「確かにねい」
「ま、でも俺らも療養ってことでさ、とりあえず陸で生活すれば良くない?」
「グララ…それもいいなァ」
『じゃあ、マルコよろしく〜』
そう言う仕事はマルコに押し付けるがいい。本船ではないがこんなに船がずらずらと並んでたらそりゃ攻撃の的にもなるよね〜。
『あ、敵船…あ、打ってきた。』
ドォンと大砲の音が響き渡り、みんながこぞってその方を見る。
「お前、見てたなら大声で言えよ!」
「敵襲ーーーーーッ!!!」
『いや…ごめん』
「グララララ…俺たちは格好の的だろうよォ。」
「誰がいく。」
「俺か?」
『私が沈めてあげる。』
能力を使おうとした瞬間、みんなが腕やら肩やら掴んで止めた。
「お前は、力使いすぎてんだろ?」
「あん時にあんなに無理してんだから…」
「今日はじっとしてろい」
「それに俺たちは力、有り余ってるしなッ!」
「僕に任せといてよ!」
まぁ確かに…戦争の時かなりの能力を酷使している。その上、まだ休息という休息は取れておらず、気の抜けない日々なのだ。
「倒れられちゃ困るからな。」
「アンちゃんは親父んとこでも座ってなって!」
「行くよい…!!」
「「「「おおぉぉお!!!」」」」
そんなに隊長が揃い踏みで行くことないだろうに。かわいそうに…主に相手が…!
「グララララ…そういうことだ。お前はゆっくり休め…。なァに、問題ないだろうよォ」
親父様がゆっくりと頭を撫でてくれるその暖かさに気が抜けてしまい、私はいつのまにか眠ってしまったのだった。