第45章 太陽はここに

サボの船へはすぐにたどり着けた。

『上がるよ…』
「あぁ…心準備は出来てる。」

ざぶんと波を使って甲板に上がると、ナスナール島ですれ違った女の子が般若の顔をしていた。その後ろにはドラゴンさんもいた。

『お久しぶりです、ドラゴンさん！』
「あぁ…サボを連れていったそうだな」
「いや、俺が勝手に行ったんです」
『…いえ…私が来てくれるように誑かしました。だから、サボを怒らないであげてください。』
「…。」
『ドラゴンさん、サボを借りました。ありがとうございました！彼のおかげでエースも仲間も取り返すことができました！』
「そうか…」
『…ふふッ無口なんですね。おじいちゃんやルフィはすごく喋るのに』
「あいつらと一緒にするな。」
『そうですね。ありがとうございました。』

深々とお辞儀をすると、周りがザワザワとなりポンと頭の上に手のひらを置かれた。

「顔を上げろ、後悔がないならそれでいい。サボのに関してもだ。それにルフィを助けてくれただろう？お互い様だ。」

ドラゴンさんもちゃんと父親なんだな。そう思った。

『じゃ、私は家族が待ってますので！』
「あぁ…またどこかでな」

また海に帰ろうとしたら呼び止められた。

「アンッ！！」
『サボ？どうかした？』
「俺、本気で狙うからな…お前のこと。」
『ッな/////』

先ほどのことが頭に蘇り急に恥ずかしくなった。

「もしかして…はじめてか？」
『…ッ当たり前でしょ！！』
「……そうなのか？　よし、俺が一歩リードだな！」

サボは訳のわからないことを言っていたので、そのまま無視して海へ飛び込んだ。

「おい、アンッ！！」
『私…みんなに言ってるの。』
「なにを？」
『せいぜい、口説き落としてみて…ってね』

それだけ言うと、すぐに海へ潜る。そして、海の教えてくれるまま家族の元へ帰った。






「口説き落としてみろ…か。くく」
「ちょっとサボくん？ドラゴンさんが許しても私は許さないからねー？」
「こ、コアラ…」

俺はこのあとクドクドと3時間もコアラに説教された。途中からハックまで入ってきて、正直虐められてるのかと思った。

でも俺は後悔してねぇ…ルフィもエースも救えた。それでいいッ！

「ちょっとサボくん聞いてるの！！」
「もう勘弁してくれ…」
「まだまだ言いたいことはある！」
「はぁ…」