【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第44章 開幕
『ッ!!』
その時後ろの親父様を見た、なぜ…どうして…そんな刃が刺さってるの?
『親父様ッ!?!』
「「「「親父ィ!!!!」」」
血に染めた剣を持ち、前に立っているのはスクアード。
「スクアードォォ!!!なぜお前がこんなこと!!」
「うるせぇ!! こうさせたのはお前らじゃねぇか!!」
『親父様ァ!!!』
「こんな茶番劇やめちまえよ!!白ひげ!!もう海軍とは話はついてんだろ!? お前らは白ひげ海賊団とエースの命は必ず助かると確約されてんだろ!!!」
「なに言ってんだ!!」
「俺たちァ罠にかけられたんだ!!おれァ…知らなかったぞ、エースの奴が…アンがあのゴールド・ロジャーの息子だったなんて…!!俺がアンタに拾ってもらった時…俺は1人だった。何故だか知ってるよな!!長く戦ってきた大切な仲間達をロジャーの手で全滅させられたからだ!!俺がどれだけロジャーを恨んでいるか知ってるはずだ!!」
スクワードはそんなに父さんを恨んでいたのか。分かっていた…親父様と父さんは敵だったんだ…この家族にはそう言う人たちも乗っている。分かってた…。
「…だったら一言言ってくれりゃあよかった…!エース、アンはロジャーの子供で、あんたはエースを次期海賊王にしたいと思ってると!!その時すでにおれァお前に裏切られてたんだ…エースともアンとも仲良くしてた…バカにしてやがる!!!そして、お前にとってそれほど特別なエースが捕まった…!だからお前は俺たち傘下の海賊団43人の船長の首を売り!!引き換えにエースの命を買ったんだ!!!白ひげ海賊団とエースは助かる!!!すでにセンゴクとそう話はついてる!!そうだろ!!そんなことも知らずにどうだ!!?俺たちは…エースの為、白ひげの為と命を投げ出してここまでついてきて、よくみろよ!!
海軍の標的になってんのは現に!!俺たちじゃねぇか!!!波の氷に阻まれてすでに逃げ場もねぇ!!」
「ハァ…ハァ。親父さん!!本当かよォォ!!」
「一撃刺せただけで奇跡だ…もう覚悟はできてる…殺せよ!!」
「ウソだろ、そんなわけ!!!」
「言われてみりゃこいつら俺たちしか狙わねぇぞ!!」
戦場の仲間達が親父様を疑った。みんな長時間の戦闘に思考が停止してるんだろう。
『水柱…』
大きな柱でモビーの甲板に戻る。
「信じたくなかった…おれァ目を疑ったよ」